新庄まつり@2013

315

2013年09月01日 13:30




新庄市で毎年8月24日から26日までの3日間に亘り宵祭、本祭、後祭が
開催される新庄祭。てか今更既知の事実だが(苦笑)

江戸中期の1756年(宝暦6年)が起源の250年以上に及ぶ故事ある祭典。
歌舞伎の名場面や歴史絵巻を題材にした豪華絢爛な山車(やたい)行列
と勇壮な囃子と踊りは2009年(平成21年)国指定重要無形民俗文化財に。









然れど今回は最終日を飾る後祭の神事の奉納に着目。




其れが新庄市北部に位置する萩野地区と仁田山地区に伝承する民俗芸能で
1976年(昭和51年)県指定無形民俗文化財の「萩野・仁田山鹿子踊」。

本来「萩野鹿子踊」は毎年9月23日に、「仁田山鹿子踊」は毎年8月15日に
各々地元古刹で奉納されるが、新庄祭の後祭では最上公園を会場にした
“奉納鹿子踊”と市街地を会場にした“街中鹿子踊”で同時公演される。








何れの鹿子踊も7人の踊り手と“地方”と称する2人の歌い手で編成され、
踊り手はカモシカの頭部を模した鹿子頭と袋状の布により上半身を隠し
「五日風」や「十日雨」などと記した旗指物を纏い“羯鼓”と呼ばれる
小太鼓を抱え打鳴らし乍ら踊る。一方、地方は垂れ布が付いた饅頭笠を
被り着流し姿で“ささら”を奏し御詠歌調子で唄う。






▼萩野鹿子踊(奉納鹿子踊/新荘護国神社境内)









▼萩野鹿子踊(街中鹿子踊/南本町十字路)









▼仁田山鹿子踊(奉納鹿子踊/戸澤神社境内)









▼仁田山鹿子踊(街中鹿子踊/駅前通り)




踊り手の7頭の鹿子が絡み合う“狂い”と云う場面が踊りの山場。

因みに県内には約40団体によるシシ踊りが伝承され、猪や鹿を原型とした
造形のシシ頭を被る踊り手が数多の中で、カモシカをモデルにした頭を
被る踊り手は唯一無二の存在で希有だとか。

シシ踊りには冥加や五穀豊穣の祈願など目的は諸説紛々であるが
伝統ある習俗に畏敬する機宜の鑑賞となったであろう。拝謝。






当ブログに掲載の記事及び画像の無断転載を禁じます。



関連記事